「作家の自伝」シリーズは、明治から現代にいたる作家の自伝および自伝的作品による他に例を見ない新しいシリーズです。小説・詩・俳句といったジャンルの枠を取り払い、自伝文学として構成しています。また、収録作品との関連を踏まえた詳細な年譜と、第一線の研究者評論家による解説を附しています。現在のラインナップは全部で110巻です。好きな作家やあなたの出身地の作家から、ぜひ手にとってみてください。
       
巻数
顔写真
書名
作家の
出身地
内容
編・解説
21
正岡子規
愛媛県
筆まか勢〔抄〕/墨汁一滴〔抄〕/病牀六尺〔抄〕
純粋な自伝はないが、自分のことを細かく書き残した子規の自記。
松井利彦
22
樋口一葉
東京
千代田区
雪の日/日記〔抄〕
萩の舎入塾、父の死、半井桃水との恋など、日記を通して一葉の実人生を再現 
山田有策
23
国木田独歩
千葉県
武蔵野/春の鳥/欺かざるの記〔抄〕
処女作「源叔父」脱稿に至るまでの青春日記「欺かざるの記」を編集。
北野昭彦
24
夏目漱石
東京
新宿区
文鳥/永日小品/硝子戸の中/私の個人主義
表現者・漱石が到達した“自己”に対する認識と方法論を辿る。
小森陽一
25
田山花袋
群馬県
東京の三十年/私の経験/梅雨日記/秋祭りの頃の日記
花袋唯一の自伝的作品「東京三十年」を収録
相馬庸郎
26
長谷川時雨
東京
日本橋
薄ずみいろ/おふうちゃん/石のをんな/東京開港/渡り切らぬ橋
「女人芸術」などで、再評価されている時雨の生涯
尾形明子
27
北原白秋
福岡県
生ひたちの記/正覚坊/雀と人間との愛/山荘建立/揺れてる書斎/母の手習/他 野山嘉正
28
志賀直哉
宮城県
母の死と新しい母/鵠沼行/大津順吉/和解/焚火/ジイドと水戸黄門/灰色の月 紅野敏郎
29
斎藤茂吉
山形県
思出す事ども/念珠集/接吻/母/三筋町界隈/日記/書簡/他 藤岡武雄
30
宇野浩二
福岡県
西片町の家/日曜日/文学の三十年
文士としての出発前夜を描いた「西片町の家」他を収録
田澤基久