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イギリス王政復古期のシェイクスピアと女性演劇人

山崎順子 著
A5判・上製・408頁
本体:5,400円+税
ISBN978-4-284-00058-1
2007年6月刊

シェイクスピア作品は、どのような運命を辿って、現代のわれわれにまで伝えられたのだろうか。シェイクスピア王政復古期改作劇(アダプテーション)と、やがて18世紀にかけてその周りに出現してくる女性演劇人たちの華々しい活躍についての文化研究に長年地道に取り組んできた著者ならではの快作。

言葉の文明開化
―継承と変容―


宮崎真素美・遠山一郎・山口俊雄 著
四六判・上製・184頁 
本体:2,800円+税
ISBN978-4-284-00063-5
2007年4月刊

脱亜、欧化、復古・・・・。一つところにとどまっていられない明治文明開化期、変革と守旧のせめぎ合う日本に繰り出された言葉とは? それまでの表現に対する闘争と混交、切断と連続の意識の渦巻きが映し出したものは? 近代文学研究者と古代文学研究者が、新体詩集・漢詩集・天皇をめぐる言葉を軸に、文芸言語の成り立ちをとらえ直し、伝統の継承と変容のありさまを照らそうと試みた共同研究の成果。

丹羽文雄と田村泰次郎

濱川勝彦・半田美永・秦 昌弘・尾西康充 編著
A5判・並製・400頁
本体:3,800円+税
4-8205-2144-6
2006年10月刊

丹羽文雄と田村泰次郎は早稲田派のリーダーとして、戦前から戦中、戦後にかけての長い期間活躍した作家である。両作家は三重県四日市市の出身であるというだけでなく、〈風俗〉や〈戦争〉など、時代の空気を最も敏感に反映したテーマを選んで小説に描いている点が共通する。2005年4月に丹羽文雄が100歳で亡くなり、同月、『田村泰次郎選集』(全5巻・日本図書センター)が刊行された。これをきっかけにして両作家の研究を深めようとして企画されたのが本書である。新進気鋭の若手研究者から昭和文学に通暁した碩学まで、合わせて16編の論考を掲載し、多角的な視点から両作家を論じている。なお巻末には資料として両作家の「研究史」「年譜」を収録した。

シェイクスピア ―変容の世界―

加藤克彦 著
A5判・上製・270頁
本体:5,400円+税
4-8205-2155-1 
2006年10月刊

変わらぬ人間性に対し、意図的に、意識的に変わろうとする人間性の不思議! シェイクスピアの『夏の夜の夢』の恋人たちが繰り広げる愛と嘲弄は妖精が仕組んだ変容! 喜劇での変容は願望に後押しされている。歴史劇での変容は歴史の必然性に沿っており、悲劇での変容は人間創造のエッセンスとして変容が大きく係わる。シェイクスピアの劇作品は人間の本性の極限を覗かせてくれる。

幸田露伴論考

登尾 豊 著
A5判・上製・420頁 
本体:6,000円+税
4-8205-9412-5
2006年10月刊

忘れられかけていた露伴文学の現代的意義を発見して、再評価を提唱してきた著者の露伴関係論文を集めた、学界待望の書。〈反近代〉をキーワードに作品を本文の表現と構造に沿って読み解く主要作品論、露伴の種々の面を扱う作家論、研究動向に関する発言をまとめて読むことができる。こんにちの露伴研究は、本書中の各論文から出発していると言っても過言ではない。露伴文学の本質と魅力を知り、露伴研究の現在を知る上で不可欠の一冊である。

「国文学」の思想
その繁栄と終焉


笹沼俊暁 著
A5判・上製・310頁
本体:3,600円+税
4-8205-2093-8
2006年2月刊

「国文学研究」は近代国民国家の公共事業だったとする立場から、芳賀矢一、岡崎義恵、久松潜一、風巻景次郎ら、明治から昭和戦前・戦中の代表的な「国文学者」たちの思想を詳細かつ網羅的に分析し展開する。

北村透谷
エロス的水脈


森山重雄 著 
A5判・上製・318頁
本体:5,800円+税
ISBN4-8205-0000-7
1986年4月刊

「風を捕え影を逐い、 蝶を夢みた透谷の詩と思想を、 エロス的水脈のなかにさぐる問題提起の書。北村透谷の未完の悲劇性が、 未完のままで私たちを撃つことをあらためて考えさせてくれる。 」(亀井秀雄)

折口信夫
折口学の水脈


石内 徹 著 
A5判・上製・324頁
本体:4,800円+税
ISBN4-8205-9187-8
1991年11月刊

日本文学の発生を問い、 民族の詩とことばの最も原初的な相貌とトポスを探った折口信夫の作品と思想的位相を、 作品・方法・近代作家との系譜的側面、 さらに文学史への視点などの諸観点から分析・考察する。

作家論への架橋
“読みの共振運動論”序説


古閑章 著
A5判・上製・428頁
本体:6,400円+税
ISBN4-8205-1943-3
1997年12月刊

日本近代文学における12人の作家 (詩人) ・作品像を、 作品論から作家論への通路を模索し、 分析・追求した論文集。 「読みの共振運動論=読書行為論」という新しい視座によって、従来の解釈とは異なる方法論を示す。
仮面をとったシェイクスピア
Shakespeare Unmasked


山田昭廣 著 
A5判・上製・406頁
本体:5,400円+税
ISBN4-8205-1998-0
1998年4月刊

名前の変遷から、その面白さのわけ、演劇論、 版本の様々、 日本における受容まで、 ユーモアをまじえて縦横無尽に説き明かす、 シェイクスピアの人と文学。 貴重な図版を多数収録し、 研究者だけでなく、 だれもが楽しみ学べる、シェイクスピア入門の決定版!
脱=文学研究
ポストモダニズム批評に抗して


綾目広治 著 
A5判・上製・383頁
本体:5,800円+税
ISBN4-8205-2722-3
1999年3月刊

「本書は、 一方でこれまでの実体化した文学観を脱し、 他方で状況に癒着し、 牙を抜かれた“ポストモダニズム批評”のからくりをも説き明かす。 読者を批評と研究の根源へと導く待望の書」 (田中実)
ある文学史家の戦中と戦後
戦後文学・隅田川・上州


平岡敏夫 著 
A5判・上製・426頁
本体:6,000円+税
ISBN4-8205-2670-7
1999年9月刊

「私の〈昭和〉には戦後があり、 戦中の軍隊体験があったのだ。 」〈戦中〉と〈戦後〉、〈戦争〉と〈文学〉にこだわり続ける 著者の、日本文学のみならず海外文学なども視座に入れた、渾身の評論・エッセイ集。
ルネサンスを書く
イギリスの女たち


青山誠子 著 
A5判・上製・252頁
本体:4,800円+税
ISBN4-8205-6609-1
2000年11月刊

男性主導の英国ルネサンス文化の裏に、 もう一つのルネサンスの底流が〈書く女〉たちによって、 力強く脈々と流れていたことを、 テクストのジャンルを問わず広い視野から解明しようと試みた 著者50年の英文学研究の到達点。
終末への序章
太宰治論

服部康喜 著
A5判・上製・244頁
本体:4,800円+税
ISBN4-8205-6238-X
2001年3月刊

激動する昭和の四半世紀を、 歴史の〈終末〉=自らの〈滅び〉と感受した歴史意識の周縁に、 特異な文学方法を開花させた太宰治。 本書は、 昭和初期から戦後にかけての太宰文学を終末論的視点から捉え直す。
隅田川とセーヌ河
フランス詩の受容


嶋岡 晨 著 
A5判・上製・186頁
本体:4,800円+税
ISBN4-8205-5726-2
2001年4月刊

フランス詩受容の視点から、日本の詩人たちのさまざまな問題を捉える論考。高村光太郎とヴェルハーレン、中原中也とランボー、三好達治とジャム、竹中郁とモダニズムなどを取り上げて考察。
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