人生の達人として知られる宇野千代をはじめ、遠藤周作、神谷美恵子など魅力的な人々を綴った膨大なエッセイの中から選りすぐって編集しました。
不安定なこんな時代だからこそ「楽しく自分らしく生きる」ヒントをこの本から見つけてみるのはどうですか?
巻数
顔写真
書名と出身地
内容
1
宇野千代
1897〜1996
山口県
岩国の生まれ
「何でも一度してみること」
小学校代用教員ののち、さまざまな職を経て作家活動に入る。尾崎士郎や東郷青児、北原武夫らとの華やかな恋愛遍歴でも知られる。代表作『おはん』『薄墨の桜』など。
《収録作品》女のいのち/何でも一度してみること/能力は天与のものか/百歳おいを知らず/待つことの人生など30編を収録。
ISBN4-8205-2724-X/2000年1月刊
2
遠藤周作
1923〜1996
東京都生まれ
「無駄なものはなかった」
狐狸庵先生として親しまれる作家。慶応大学仏文学科在学時より評論などの執筆をはじめ、フランス留学を経て活発な執筆活動に入る。自身がカトッリク信者であることから宗教をテーマにした作品も多い。
《収録作品》狐狸庵という名から…/仏蘭西に行く船に乗って私のキリシタン/本との出会い/老いの辛さ/ひとりぼっちの花見/人生楽しむこと/無駄なものはなかった/ほか。
ISBN4-8205-6651-2/2000年1月刊
3
開高 健
1930〜1989
大阪府生まれ
「眼を見開け、耳をたてろ そして、もっと言葉に…」
ベトナム戦争を取材したルポなどで異彩を放つ小説家。大阪市立大学在学中、谷沢永一らと同人誌『えんぴつ』で活躍。壽屋(のちのサントリー)宣伝課勤務中、『裸の王様』で芥川賞を受賞。以後、本格的な執筆活動をはじめる。
《収録作品》ミルクに化けた奨学金 あのころのこと/人生と書物/さらばヴェトナム/衣食足りて文学は忘れられた!?/何かもとられちゃった/感情の全域で暮らしたい/ほか
ISBN4-8205-6652-0/2000年1月刊
4
神谷美恵子
1914〜1979
岡山市生まれ
「いのちのよろび」
「生きがい」論の提唱者としても知られる精神科医。津田英学塾大卒業後、ハンセン病患者のために働きたいと考え、医学部に進学。帰国後、精神科医として働き始める。
《収録作品》私の人生/思い出すことども/愛に生きた人/女性の生き方について/ひとしごと/「存在」の重み/生きがいを求めて/いのちのよろこび/ほか
ISBN4-8205-6653-9/2000年1月刊
5
住井すゑ
1902〜1997
奈良県生まれ
「生きるとは創造すること」
講談社記者をへて、文筆活動に入り、小説・児童文学などを執筆。農民作家、犬田卯と結婚後は夫ともに農民文学運動を展開。被差別部落の問題を描いた未完の長編『橋のない川』は特に有名。
《収録作品》牛久沼のほとり/国敗れて山河あり/夫におくる手紙/自分に負けないで生きる/何をか教育という/21世紀へ託す/子どもたちの未来に残したいもの/ほか
ISBN4-8205-6654-7/2000年2月刊
6
谷川俊太郎
1931〜
東京都生まれ
「あいまいな
ままに」
童話・絵本の分野など、幅広く活躍する詩人。高校を卒業した1950年に、三好達治の紹介で、雑誌『文学界』に自作の詩五篇を発表。若々しい、戦後派叙情詩人として注目を集める。
《収録作品》美しき惑いの年/愛・私の渇き/若さの純粋/あいまいなままに/詩へのめざめ/歌うということ/最も大切なもの/暗さと無力/理由なき喜び/魂という言葉/ほか
ISBN4-8205-6655-5/2000年2月刊
7
寺山修司
1935〜1983
青森県生まれ
「目を醒まして、
歌え」
演劇実験室『天井桟敷』を結成し、前衛的な映画・演劇の創作で知られる劇作家、歌人。青森高校在学中より、俳句・短歌を創作、全国に呼びかけて話題となる。大学進学後、ネフローゼで入院ののちには、多方面で才能を発揮した。
《収録作品》自立のすすめ/幸福/目を醒まして、歌え/私は地理が好きだった/私自身の詩的自叙伝/読書遍歴/墓場まで何マイル?/ほか
ISBN4-8205-6656-3/2000年2月刊
8
萩原葉子
1920〜2005
東京都生まれ
「ダンスで甦った生きる喜び」
文筆活動、ダンス、オブジェ製作と精力的に活動する小説家。自閉的な思春期を経たのち、鋭い感受性で、父・萩原朔太郎のことや三好達治のことを描いた小説が注目を集め、本格的に執筆に取り組む
《収録作品》女と年齢/仮面舞踏会/ダンスで甦った生きる喜び/孤独の軌跡/母との三十年/顔の発見/毎日が輝く/更に遅い出発/愛とは/父の書斎/ほか
ISBN4-8205-6657-1/2000年3月刊
9
武満 徹
1930〜1995
東京都生まれ
「私たちの耳は聞こえているか」
現代日本の代表的な作曲家の一人。琵琶と尺八と管弦楽のための作品『ノヴェンバー・ステップス』など、独創的な作曲は欧米でも注目を集める。現代音楽と文化全体に関する鋭い評論の執筆もある。
《収録作品》私の紙ピアノ/暗い河の流れに/夢の樹/「自然」から学ぶこと/日常生活の重み/私たちの耳は聞こえているか/新緑の季節に/希望/時間の園丁/ほか
ISBN4-8205-6658-X/2000年3月刊
10
淀川長治
1909〜1999
兵庫県
神戸市生まれ
「映画のある限り百年二百年でも」
独特の語り口調で知られる映画評論家。幼児から大の映画好きで、1929年『映画世界』編集部に入社、1939年よりユナイト社に勤務。のちには、テレビの映画解説でお茶の間の人気を集めた。
《収録作品》ユナイト入社のころ/サヨナラおじさん/映画は愛の学舎である/感動の日々を/母ひとり子ひとり/独身だからこそ生きられた/自由に生きて自由に死にたい/ほか
ISBN4-8205-6659-8/2000年3月刊